2005年03月12日
ハワイの人材市場
ハワイの最近の失業率が発表になりました。 全米平均の5.2%を大きく下回る3%です。
9/11テロ直後に比べると3%ほど改善した事になります。
いわゆる採用求人難と言えるでしょう。
どの新聞の求人欄も1年前と比べ、圧倒的にその中身が増えています。
ハワイにビジネス進出をされた方は、ほとんどの場合当地で従業員を採用する事になります。
よく、「ハワイの人はあまり働かない・・・・・」
とボヤく日本人ビジネスオーナーがいらっしゃいますが、日本と比べて
当地の労働に関する価値観、仕事とプライベートなどの価値観の違い
について思いつくまま書いてみます。
<ハワイの一般的労働価値観>
1.仕事は人生の「一部」の時間を費やし、生活の為に収入を得る事である。
2.残業はあまりしない。 また休みを取らずに働く、という事は異常な事である。
3.会社の為ではなく自分の為に働く。
4.上司は自分と同じ「人間」で、上司は権限や責任が重いだけ。 日本のような権威主義は少ない。
5.死ぬほど働く、という考え方はありえない。
6.待遇もさることながら、楽しく、効率良く稼ぎたい。
7.転職はキャリアアップである。
8.上司やお客様には腰低く謙虚に行儀良く、というだけでなく「フレンドリー」に接しなくてはいけない。
9、自己主張しなくては自分が評価されない。
最近の日本もこの米国スタイルに似た価値観が増えてきているかも?
ホノルルのあるチャイニーズレストランに長嶋茂雄さんの来店された時の
写真と色紙が飾られています。
その色紙には「野球は人生そのものです」と書かれていました。
もちろん、野球というスポーツは人生と言うドラマと良く似ている・・・という意味でしょう。
しかし日本には人生と自分の所属する会社を 運命共同体と考えたり、
職業=人生 と考えがちな風潮があるように思います。
最近の日本での若者のフリーター現象・・・・
国として、ゆゆしき問題だ!
と国会議員の先生方が盛んに言われていますが、ある意味では今の日本の若者が欧米化し、
考え方が人生=仕事・・・とはちょっと違うものになってきているのではないでしょうか?
ハワイで人を雇用するとき、「何でこの人達は一生懸命働かないんだ・・・」と
日本と比較して考えずに、一度こういう米国ハワイの労働に対する文化風習、
考え方を学ぶのも意味ある事ではないでしょうか?
たぶん 日本も今後 どんどんこういう傾向になってゆく・・
という意味では米国の雇用関係を考える事は、日本でのビジネス、
新しい労務管理にも非常に参考となるはずです。
その従業員達の将来に雇用者として何がしてあげられるか?を考え、
職場をキャリアアップの場として労使双方でとらえてゆけば、ハワイの人達も
笑顔でやる気を出して働いてくれるはずです。
しかし、これまでハワイでも、日本人顔負けの笑顔と責任感で、仕事がある事に
感謝しながら、会社やオーナーの為に、自己犠牲にも似た努力で一生懸命働く人を
私は何人も見てきました。
そういう方は、やはりどこでも引っ張りだこ。
そして不思議とそういう方達はあまり簡単に転職はされないのですが、
色々なところから声がかかり、結果自然とキャリアアップ、収入増を実現されています。
きっと、誰かが見てくれているのですね・・・・・・
投稿者 : 2005年03月12日 07:55
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