2006年02月20日
通訳/翻訳
私のウエブサイトを通して入って来る お問い合わせに
通訳をお願いしたい・・と言う内容が結構多くある。
ハワイでの商談の際に 通訳をお願いしたい・・と
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私は 現在 4名の通訳/翻訳専門家と契約している
一人は、 翻訳が本業で、法廷裁判の通訳もこなせる日本人男性
一人は、IT関係に詳しい日本人女性
一人は、米国人でありながら 日本語が堪能で
かつ 法律、科学、契約、セミナー、物理関係などの
専門分野をこなせる人
そして
もう一人は、 通常の日常会話から 普通のミーティングなどを
こなせる日本人女性である・・
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簡単に 通訳と言っても その役割と能力の差は
かなり大きい・・
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依頼主が ただ 「通訳」 と言っても
私はまず どんな関係の通訳ですか?とたずねる
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えっ ? いえ その 商談なんです
はい 何の商談ですか?
えーっと 日本の商品をハワイに輸出する交渉です・・
あ そうですか。 で どういう商品ですか?
えー その食品です・・・
そうですか それは どういう食品で ハワイのどの業者に交渉し
そして それは 価格交渉ですか それとも・・・
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かなり多くの私の質問内容に
電話口で 相手の方が
ずいぶん 色々なことを聞くなー という
少し 面倒くさそうになっている雰囲気を感じる
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で いつでしょうか? その交渉の日時は?
あ 来週の水曜日の午後です・・・
え 来週の水曜日?
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はい 駄目ですか?
いえ そのー 通常 通訳を依頼するには
かなり 余裕を持ってスケジュールを押さえないと
難しいことがあるもので・・・
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その通り、通訳の人は かなり先まで予定が
入っているケースが多い・・・
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それにただ 「通訳」と 簡単に考えない方がいい
観光とか、ショッピングであれば 片言英語で良いが
ビジネスの場合の通訳は、きちんとした人を選ぶ必要がある
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それも 「ビジネスの交渉」 となると
通訳の 技量、能力、経験、知識で
とんでも無い結果になるからだ・・・
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まず その分野に明るい経験者を選ぶこと
そして、当日の交渉同席の前日あるいは数日前に
その通訳と事前打ち合わせをしたいものだ・・
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本当に 優秀な通訳のプロは
この事前ミーティング を必ず要求してくる
もちろん 有料・・・・
しかし、 この「予習」が より良い通訳の基本だから
プロ意識が高く、そして真面目な人ほど
事前に その企業や商品、
そして日本側交渉担当者と会って打ち合わせ
当日の交渉の持って行き方を知りたがる・・
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これが当然であり、
「 あー はい はい、 いいですよ その日 空いていますから・・」
「1時間 あー 50ドルでやりますよ!」
なーんて言う 自称「通訳」には気をつけたほうがいい
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私も 自分の英語力だけでなく、その業界や
その分野の日米の用語の違い、税制、商慣習の違いを
知っている分野は お引き受けするようにしている・・
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通訳は、英語力だけではない・・
日米の 商習慣や、両国の消費者動向など
あらゆる点で 自らが経験したり、知識のある人を探し
依頼すべきである・・
通常 通訳の料金は 1時間当たり 100~200ドル位が相場である・・・
翻訳はそのページ当たりいくらの料金か、
英単語1語当たり、いくらという計算方法になる場合がほとんど・・
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その通り
日本のビジネス習慣での発言を そのまま直訳したり、
あるいは、その専門の知識がない人が訳すと
とんでも無い 交渉になってしまう・・・
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日経新聞 「私の履歴書」は今月
ゴルフの帝王 ジャック ニクラウスである・・
ゴルフは天才でも 文章はあまりうまくないなー ・・・・なんて
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そして 翻訳している日本人は たぶん
ゴルフをしない人か
米国でのゴルフを知らない人である
と推測している・・
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もし 英語とゴルフ両方に詳しい人なら
<デビュー以来、身体を伸ばしたスイングが繰り出す
高く、長いボールが私の最大の武器・・・>
なんて訳すわけが無い
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英語で言う Long Ball は、長いボールではなく
<飛距離のあるボール>と言う意味だから・・・
He hits very long ball !
彼は ものすごく飛ばすんだよねー! ・・・である
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通訳と翻訳は、本当に専門的で、難しい仕事・・
そして
その 「適任者を選ぶ」 作業はもっと難しい・・・
投稿者 : 2006年02月20日 00:40
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