2005年11月03日
文化の日
今日 日本はもう４日だが、ハワイは１１月３日
そう 文化の日。
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１９９９年のこの日、サントリーの佐治敬三当時会長が
亡くなった。
年末年始 よくハワイに来られ、お孫さんたちと
ご家族一緒に 別荘で過ごすのをとても楽しみにされていた。
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９７年の年末も クリスマス時期から、正月明けまで
２週間ほどハワイに滞在し、私が色々とお世話をさせていただいた。
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ある日の夜、コンドミニアムから電話があった。
会長の奥様からだった・・・
「内田さん 主人が夕食後、急に熱を出して
苦しんでいるの、どうしたら良いかしら。」
すぐ日ごろお世話になっている、日本人内科医に
電話をし相談したところ、病院に連れてきて欲しいとのこと・・
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急遽 別荘まで駆けつけた。
会長は かなり苦しまれているようなので
救急車を呼んだ・・・
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病院まで 私が救急車に同乗し、急いだ・・
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・・・ こりゃ 大変だ ・・・
・・・ もしものことがあったらどうしよう ・・・
などと 色々な事を考えながら そして車内で
会長に靴下をはかせながら 病院までの道のり
あまり平常な状態とは言えない、異様な緊張感を
味わったのを覚えている・・・
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１５分後、病院の集中治療室に運びこまれた会長の
手を握りながら、 「会長 大丈夫ですか？」
「しっかりしてください！ もう 病院に着きましたから
大丈夫ですよ！」と 大きな声で 話しかけていた・・
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会長は しばらく かなり苦しそうに、
「 うーん うーん 」と うなる始末・・・
・・・ 困ったなー 早く先生来ないだろうか？・・・
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やっと 先生が到着した・・・
状況を説明し、診察が始まる・・・
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「 会長！ 聞こえますか？
あのねー この私が今 着ているアロハシャツ、
サントリーのプリンスヴィルリゾートのですよ！」
会長・・
「 うーん うーん 」
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何 言ってんの こんな時！
私は、驚くとともに 先生の顔を見てしまった・・・
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「 会長 どうですか？ 似合いますか？」
・・・何言ってんの もー ・・・
・・早く 診察して 楽にしてあげてよ・・・
「 会長 今夜は大事を取って入院してもらいますからね！
看護婦ですけどー 白人がいいですか？ それともフィリピーノ？
年増？ やっぱり 若い子がいいですか？ 」
と 会長の 耳元で大きな声で話している・・・
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・・・おい おい 先生 いい加減にしろよ！・・・
そう 言いそうになって
あきれて先生の顔を まざまざと見る私・・・
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「 うーん うーん 若 い の が い い！ 」
えっ？
会長 今 何て おっしゃいました？
こける 私・・・
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先生
「 やっぱりねー ほんじゃ 若いのに担当させますわー 」
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その後 点滴を打ち 色々と検査をし入院となった・・・
奥様が 到着・・・
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看護婦の話・・・は せずに、
「会長 少し落ち着かれています」 とだけ ご報告した・・・
結局 検査の結果 風邪をこじらせての発熱と言う事で
無事 翌日退院する事になった・・・
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先生 ありがとうございました。
イヤー 集中治療室で よくあんなジョーク 言えますね・・
先生いわく
「 見ればだいたいマジに危ないかどうか
すぐ 分かりますから・・・ 」
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私は、病院で会長の手を握りながら、自分の父親の
看病をしているような錯覚を覚え
元気になられた姿を見て、本当に安心し嬉しかった・・
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佐治会長は サントリー社員 全員の父親の
ような存在だったと思う。
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何とも言えぬ、人間味とやさしさ、スケールの大きさ
そしてオーラのある方だった・・・
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一時でも ハワイでご一緒させていただき
今でも私の 大切な思い出になっている・・
日本ではきっと ７回忌の法要をされたに違いない・・
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佐治会長 ご夫妻に 心から感謝したい・・・
今の私があるのは やはりサントリーのおかげだから。
投稿者 
: 2005年11月03日 20:47
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