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2006年03月01日

人件費

ハワイ州の最低賃金が 今年から上がった

それまでの $6.25 から $6.75に・・・


ハワイ州は 人件費がかなり経営の重しになる・・

それはどこも同じであるが

経営者側として見た「人件費」で一番負担の大きいのが

医療保険である・・・


ハワイ州の経営者は 州の法律で 

週に20時間以上 連続して定期的に働く従業員には

法律の規定以上の 医療保険を付与しなくてはならない・・・


この保険負担が 結構高く

経営の重石になっている・・・



40年間 民主党の地盤であったハワイ州は 

どちらかと言えば

雇用者側より 従業員側に 理解のある州・・・


リンダ リングル州知事は 共和党ではあるが

再選されたりするには 州民の反発は 危険・・


もちろん 従業員が幸せにならなければ

経営も長続きしないが

企業経営の 足かせ手かせに なる制度は

思わぬ 州経済の不人気につながり

州外から、 あるいは海外からの投資が減速するから・・


人件費

経営側で仕事を すると良く使う この言葉・・

でも 働いている側から言うと

お給料 と ベネフィット・・・


同じ経費でも 

全然 言い方と 多い少ないの判断が

違ってくる・・・


私は昔 ロンドンにあったレストランサントリーの経営を

担当し、訳も分からぬ中 「経営」の真似事をしていた・・

日本の本社からは 「もっと人件費を下げろ!」と

いつも電話とFAXで言われる・・・

従業員からは 「もっと給料上げろ!」と言われる・・・


本社からは 人を削れ! と言われる

しかし

従業員からは もっと従業員を増やせと言われる・・


私は いわゆる 「板ばさみ」・・・

困った

真面目に取り組む性格だから 本当に困った・・・


夜中まで 支配人室で

従業員の 苦情を聞く・・・


こんな 安給料では困る

もっと 賃上げしてください・・・


円高で イギリスのパウンドで契約している給料の

円建て換算が下がる・・・

為替損を補償しろ・・・と


本社とも色々と相談したり

胃が痛い日々だった・・・



そのうちに こんなことを思うようになった・・


例えば人件費 と 電気代 は違う経費ではないか・・と


電気代は 1円でも倹約、少なくした方が立派・・

水道代 や 営業経費も無駄遣いせず

しっかり管理するのが重要・・・


でも 人件費は 少し違う・・

総人件費は 実は額が多い方がいいのではないだろうか・・と


もちろん 無駄は一切 ご法度・・・

でも 従業員に払われる お給料は少しでも

高く、 多い方が理想ではないか? と


つまり 額で考えるだけでなく

率で考える・・・

下げるのは 人件費「総額」ではなくて

売上げに対する、人件費「比率」・・・

これを いかに適正水準に落とすか・・・


自分だって 所詮経営の仕事はしていても

お給料を貰っていた・・

お給料は 1万円でも高い方が良いに決まっている

それが 経営側につくと

途端に 「人件費を いかに下げるか・・?」

なーんてやる・・


人件費は どうしたら1円でも多く配分できるか

そして それをいかに適正な比率で抑えられるよう

分母を増やすか と言う発想も必要・・


そう考えると 見方や 考え方・・・

そして 皆に払うお給料の額を考える時の

気持ちに変化が出る・・


給与 ベネフィットなど 待遇を良くすると

スタッフが喜ぶ 幸せになってよく働く・・・

( フツー そうであるはず・・・!)


求人が楽になる・・ 求人広告費が少なくてすむ

皆の勤続年数が長くなり 日頃のオペレーションが安定する

労使間に 絆が 生まれる・・・

売上げ が上がってくる・・・



経営者として 今まで成功し

かつ その成功が長続きしている企業は

総じて 人件費=待遇が 他社よりも高いケースが多い


一概に 高給料=優良企業にはならないが

日々 ちょっとした 業務改善、 費用管理に

高待遇での従業員の意識の高さが功を奏すことも多い・・・


いやー 内田さん

高待遇は かえって従業員が働かなくなるよ・・

危機感が無くなって・・・


確かに そうかも知れない・・

良くすれば あれも これもと きりが無いし

待遇を良くすれば

いつの間にか それが当たり前になってしまうし・・・



トヨタの 賃上げ交渉が 日本全体の

注視を浴びている・・・

トヨタは ボーナスは 満額回答でも

賃上げには 慎重だ


どんな 結果になるのだろう?

興味がある・・


これまで 色々な経営者とお会いしてきた

もちろん 時代の流れ その産業自体の盛衰

そして 業績が 多分に関係しているものの 

そういう人件費と言う 部分から目をそむけないで

しっかり 配分を考える経営者は 総じて

成功されていると思う・・・



人件費を 普通の光熱費と一緒に考えない方がいい

少なくとも

人件費は 会社の 「ともし火」を

明るく、絶やさず そして 生き生きと 活性化させる

主役達の魂に 貴重な「燃料」でもあるから・・・

 


投稿者 : 2006年03月01日 05:25

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コメント

Nobu さん
初めまして。コメントありがとうございます。
そうですか、少しでも私の考えや、つぶやきが 
ヒントになったのなら嬉しいです。
効率、費用低減、事業利益率向上・・・ 
何でもコスト競争の時代に、ともすると 
会社の「魂」までコストダウンしてしまう
企業、経営者が多いと思います。 
人件費を 「人献費」と考え 人が会社に貢献する
ための費用と考えるのも大切な事だと思います。 
今後とも当ブログよろしく。
お仕事がんばってください。

投稿者 内田 : 2006年03月14日 17:29

感動しました。たまたま訪れたサイトで非常に興味深い御話しでした。当方もひょんなことから小さい会社の経営に携わるチャンスに恵まれ、しかし、それまでは都会で比較的大きな会社で働いてきた私にとって、しかも経済規模もビジネス文化も違う異国の新天地で、何もかも一から勉強しています。貴兄の人件費についての考え方は非常に新鮮で、ややもすれば水道・光熱費のように考えがちでしたが、目からうろこが落ちた気分です。有難うございました。Nobu

投稿者 Nobu : 2006年03月07日 10:40

 
 
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